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呑んだくれ改めレッツゴー痛風日記


2006-08-28 巣を奪われた蜘蛛はどうやって捕食するのか。

_ 巣を奪われた蜘蛛はどうやって捕食するのか。

先日から僕の家の玄関に大きな蜘蛛が巣をつくっていて、僕は蜘蛛が嫌いなのでどうにも気持ち悪く、またお客さんにも印象が悪いだろうし、蜘蛛の巣をとりはらうことにした。

蜘蛛は夜は巣に居座っているのだが、日中は近くの物陰に身を潜めているので、その時を狙って巣をとりのぞく。

すると、彼女は夜中にまた巣を作る。

僕は昼に巣を壊す。彼女は夜中に巣を作りなおす。

そんないたちごっこな毎日を繰り返すうちに、その行為自体が毎日の習慣となり、ひそかな楽しみとなり、嫌いあっていた二人の心が近づいて、そして純粋な愛の確認作業となった。

でも、僕は彼女を利用していた。ある日、いつものように巣を壊そうとしたころ、玄関先に蜂が飛んでいるのに気がついて僕は巣を壊すのをやめた。彼女の罠に蜂が捕われることを期待したのだ。外出先から帰ってくると、蜂の姿はなかった。おそらく彼女が退治してくれたのだろう。

そんなことがあってから数日後、いつものように彼女の巣を壊した翌朝、玄関を見上げると彼女の巣はなかった。次の日も巣は作られていなかった。また次の日も。僕はうんざりする毎日の巣の除去作業から開放されたわけだが、開放感はまったくゼロで、むしろ心にぽっかり穴が空いたような寂寥感。

そして今朝、気がつきました。彼女はそこにいる。玄関の物陰にひっそりと身を潜めて、幾分痩せたかもしれない身体を小さくたたんで。どうして?どうしてそこにいるのに巣を作ってくれない?それが二人の愛の確認作業だろう?そこにいるなら巣を作ってくれぃ。作らないなら僕の前から消えてほしい。

と、いうようなことがありました。いまだにその蜘蛛は巣を作らずにウチの玄関先の物陰に身を潜めています。どうやって食ってるんだろう?

ちなみに、ここに書いたようなちょっと複雑な気持ちは20パーセントの脚色と80パーセントの本心。これを詩にしようと先ほど思いついたのだが、最初の1行がどうにも思いつかなかったので、あきらめ。

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