きれぎれ
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町田康
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すげー。町田康すげー。
自意識過剰でコンプレックスを抱えているダメだしくんな主人公。
それゆえに彼はでたらめな放蕩生活をしているわけだが。
その救いのない現状の中から逃げ出すように錯綜する白昼夢。見果てぬ夢。
そこであがく主人公は独特の語り口調もあり、ひどく滑稽に見える。が。
彼の目を通してかいま見えるのは、世の中の(あるいは人生の)愚かしさとはかなさ、そしてそれゆえの美しさなのだった。
なーんちゃって。
個人的には現代版の「地下室の手記」だと思っているのですが、どうでしょう?
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