読書日記

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村上春樹

ずっと食わず嫌いならぬ読まず嫌いしていたのですが、この歳になって読み始めました。
かなり面白い作品がおおいですね。




風の歌を聴け 村上春樹
時代の波にもまれながら青春を駆け抜ける若者。
駆け抜けてるか?だらだら歩いているだけかも。
いや、歩いてすらいないかもしれない。
しかし、そこにはその時代、その年代にしか感じない感情などなどがさりげなく書いてある。
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1973年のピンボール 村上春樹
「風の歌を聴け」の続編。
古い夢の終わり?新しい一歩のための徒労?
抗うことのできない流れに飲み込まれる前に今やらなければいけない。
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羊をめぐる冒険 村上春樹
得体のしれない巨大な力に対して個人がどうたちむかっていくか。
システムの中に取り込まれながらも個人がどう振舞っていけるか。
しかし、それは全てをなくしてしまう冒険だった。
にゅにゅーん。
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世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド 村上春樹
個人のアイデンティティーが話の中心のような気もするのだが、それよりもその後の村上春樹の小説に通じる意識と現実との関係が提示されているような気がする。
現実の不確実さ、個人の意識の中での現実。(あるいは個人の現実の認識?)
文学はその危ういところを揺さぶることができるのね。
と、まぁ、難しいことを考えるのもありだが、普通に読んでて面白ければそれで良いのかも。
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ダンス・ダンス・ダンス 村上春樹
個人の力が及ばないシステマチックな現代社会において、個人がどう振舞うか。
ともすれば見失いがちな「自分のあり方」のようなものを追い求めているようにもみえる主人公だが。
で、果たしてそれは見つかったの?
なんか、1回読んだだけだとなぞなぞの答えを教えてもらってない感じ。
ここでも現実の不確実性、意識の中での現実。その境界のあいまいさ。危うさ、脆さがかかれている。
しかし、その危うさの中で個人として立ち振る舞うところに(それはかんたんにつぶされたり切り裂かれたりするんだが)、その過程に人間としての喜びなりが生まれるわけで。
って、こんな感じ?
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ノルウェイの森 村上春樹
よく売れた小説だそうですが。
素敵な小説だね。
美しくて少し哀しい、でも読後はどことなく心が温まるような。
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国境の南、太陽の西 村上春樹
僕はすごく好き。こういうの。
なんか、幻想とか超自然的な叙述とかは無くて、むしろ現実世界をしっかりと見据えた感じで。
人の感情とか性質とかの奥深いところ、人が意識でコントロールできない不明確なものをまっすぐに見つめた感じで。
で、この小説最後の一行がすごくいいのね。
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ねじまき鳥クロニクル 村上春樹
むむむ。かなーりわけわからん。
彼はいったいなにをいいたいんですか?
錯綜する戦争の話と無意識の世界と現実世界、そこに超自然的な(オカルト的な?)要素をも絡ませて物語が進んでいく。
人間の存在や意思を超えた運命と呼ばれる力に個人は立ち向かうことができるのか?
個人が認識している世界はどこまで確実でどこまで不確実なのか?
不確実なのだとすれば、個人はどのようにその領域を越えていけるのか?
そこには、正義があり、悪意もあるのだが、何が善悪なのかは誰にもわからない。
むー。わけわからん。
難しく考えずにありのままに読めば、「愛と勇気と冒険の物語」。ハリポタと一緒。
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スプートニクの恋人 村上春樹
正直、ちょっとわからなかった。
でも、雰囲気はかなりいい感じ。
女性に恋した個性的な女性と、その娘に恋する男性の話。
例によって語り手は男。
途中にでてくる女主人公の文章はなかなかいい感じ。
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神の子どもたちはみな踊る 村上春樹
神戸の震災を巡る短編集だ。
なかなかよかった。
個人のいまいるところの脆弱さ、不明確さをしっかり見据え、それを受け入れていきながら新しい一歩を踏みだしていく人達のお話なのかな。
しかし、この人は長編小説の方がいいな。
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海辺のカフカ 村上春樹
今までの作品の中では一番SFっぽいかな。
一見、少年の成長する過程での不思議な冒険って感じの勇気のでる小説なんだが。 実際この小説で提示される世界観ってのは不気味で恐ろしいものであって。
ってゆーか、この人はなんでこんな歪んだ(?)家族関係しか描かないんだろう?
個人的にはさくらにもうちょっと活躍してほしかった。
もちろん彼女の存在は小説の中でかなり大きなものなんだけれど。
たとえば「ねじまき鳥クロニクル」の笠原メイや「ノルウェイの森」の緑みたいに活躍してほしかったですな。
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Last modified: Mon Jan 06 17:35:27 LMT 2003